睡眠時無呼吸症候群
子供の睡眠時無呼吸症候群とは
基本的に子供はいびきをかきませんが、お子さんが常にいびきをかいていたり、大人顔負けの激しいいびきをかいているようでしたら、睡眠時無呼吸症候群の可能性があり、注意が必要です。いびきや無呼吸によって良質な睡眠が得られないと、成長ホルモンの分泌が阻害され、その子の成長や発達に影響があるといわれています。
こんな症状には注意!
・激しいいびき
・睡眠中の苦しそうな呼吸、陥没呼吸(胸がへこむような呼吸)
・日中ぼーっとしていることが多い
・落ち着きがない
・低身長、体重増加不良
子供の睡眠時無呼吸の原因
・アデノイド肥大
・口蓋扁桃肥大
・アレルギー性鼻炎に伴う鼻閉
・高度の肥満
・顎(あご)の形態異常
治療
子供の睡眠時無呼吸の多くは、アデノイドや扁桃腺の肥大が原因です。アデノイド、扁桃肥大は4-8歳をピークとして自然に症状が改善することがありますが、いびきの程度がひどい場合は手術を勧めています。
その他、肥満があれば減量をしながら、鼻炎があれば薬の内服を行いながら様子をみていきます。子供の場合も大人同様、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を用いると高い治療効果が得られますが、機械をつけて寝ることは、子どもにとってはとても大変なことであり、難しい治療といえます。
睡眠時無呼吸症候群のQ&A
Q. 子供のいびきを放っておくと、どうなりますか?
A. 子供が成長するために必要なホルモンは睡眠中に分泌されますが、睡眠時無呼吸によって深い睡眠が得られない場合は、成長ホルモンが低下し、低身長、体重増加不良のほかにも、精神遅滞を来すことがあります。また、日中、眠気が出るために、授業中に居眠りをし、落ち着きがなく、結果的に学力低下や人格変化を起こす可能性もあります。
子供はなかなか症状を訴えることができないので、大人が早い段階で気づいてあげて、異常ないびきかどうか専門医の診察を受けることが大切です。